みたもの

『装鬼兵MDガイスト』
 後編まで見ました。いやーすごかった。北斗の拳みたいな世界観でジャギ様みたいな主人公が十三日の金曜日みたいな活躍をするアニメです。主人公が映るたびにヒッ、となるってそうそうないですよ。
 ラストも圧巻。「英雄の化けの皮がはがれたな……」はとても格好いいセリフなんだけれど、そのセリフが出てくる背景がどう見ても事故でガイストのダークヒーローっぷりが際立っている。あれ、狙ってやったんなら相当でしょ。
 見たのがひと月くらいまえなんだけど、もう一度見たい。

『ARIEL』
 アニメ『モーレツ宇宙海賊』の原作で有名な笹本祐一氏の初期作品。全四話構成のうちの前半二話は原作者に怒られる出来だとのことだけど、結構面白かったなー、と思ってたら、後半二話のほうが格段に面白かった。ってか、このアニメ三話と四話があれば十分なんじゃないか。
 なにより設定が完成されてますよね。パイロット選別に関する描写がなかったから、なんで女の子が乗らなくちゃいけないってところがよくわからないが(単に描写があったのに自分が覚えてないだけかも)これを見るか原作読むかしてください。俺もそのうち読む。
 山手線の駅ごとに機材を配置して巨大なバリアーを作る、というところが、言及している人もどこかにいたけれどエヴァへ受け継がれる血脈の根源がある気がした。

『エルフ17』
 本多知恵子さんの訃報を見たその日に見ました。
 この話だけだとよくあるSFドタバタコメディという感じでそれほど新鮮味はなかった。

『URBAN SQUARE 琥珀の追撃』
 大人向けのアニメを志向したということできちんとアダルティな雰囲気であり、途中まではまあ面白かったものの、あまり面白くはなかった。ハードボイルドならハードボイルドで通せばいいものをクライマックスで急に派手になるような作品はやはり信頼がおけない。ヘリと戦うシーンなんかはポカーン・・・と空いた口がふさがらなかった。

超人ロック 新世界戦線』『超人ロック ミラーリング
 新世界戦線はかなり面白かったけど、それの続編にあたるミラーリングはちょっと、前編を踏まえているならば回収しなければならない部分をすっぽ抜かしてる印象を受けた。とはいえ、それぞれを別作品と捉えればかなり面白かったです。
 ド派手なサイキックバトルはやはり見もの。

沙羅曼蛇
 最終話まで視聴完了。ロード・ブリティッシュ王子が意外に人情溢れていて格好良かった。
 演出面でゲームを意識しすぎているのか、機体に対して機銃がちょっとありえない軌道を描いていたのは映像としてはどうなんだと思ったけれど、アクションシーンはすごく格好よかったです。
 内容もかなり完成されている。三話でパオラが出てきたのにエディの話を絡ませてこなかったのはどうだったろうと思いはしたが。

『魔狩人』
 なんでこんな企画が通ったのか疑問を覚えるレベル。

炎の転校生
 熱い。すごい面白かったけど見た後では、まるで燃え尽きたかのように見事に何も残らなかった。
 小賢しい繰り言を用意する時間も与えぬほど熱中させる物語は、すばらしい作品であることの証左である。

『ARMITAGE Ⅲ POLY MATRIX』『ARMITAGE DUAL MATRIX』
 サイバーパンクアニメーションの傑作。
 POLY MATRIXはOVAシリーズの再編集版に新作カットを加えた作品で、ラストシーンは展開が少し変わってるんだけど、そこに関しては旧作のほうが良かった。

 この二作は、対照的な構造をとっている。哲学的な観点を全面にに押し出したPOLY MATRIXと、娯楽作としての方法論を活用したDUAL MATRIXという見方ができるのである。
 POLY MATRIXにおいて序盤でダンクロードがその役割を果たした以外は、悪役として設定された存在へ立ち向かうわけではなかったが、DUAL MATRIXでは最初からザ・サードの身体を狙う敵の存在があり、割合わかりやすい物語になっている。POLY MATRIXにおけるロスとアミテージは自身が社会から悪とされる行動をとるのに対し、DUAL MATRIXでは生きるために戦うこととなる。その点においてDUAL MATRIXが前作と比べ陳腐化しているという意見も見たが、これはむしろその逆で、重厚な描いたからこそ、アクションと親子愛をテーマとした、彼らの生きるための物語がにわかに活力をおびていくのである。

 また厳密にいえば、この二作には悪役、という概念は存在し得ない。ロスたち二人を正義の味方だと思っていた人がいたのかそもそも疑問ではあるが、アミテージはPOLY MATRIXにおいて、存在を否定され続ける自分を肯定することで、世間から悪とみなされていく。これは善悪というものが大義化せず、もっと卑近なものとして提示されていることにほかならない。善悪というものが主人公側と敵対勢力に割り振られるというのならば、それこそ陳腐な意見であると言えるだろう。
 以上踏まえれば、DUAL MATRIXでの「敵」である企業(名前は忘れた)の存在が一概に悪と言えないことに気がつけるはずだ。

 また折に触れて見返したい作品である。

真・女神転生
 東京黙示録のほう。女神転生シリーズのOVA作品第二作。原作『デジタルデビル物語』を意識したプロットに、ゲームの空気感を詰め込んだ別作品……という構成ではあるが。
 なんというかいろいろと変な作品だった。

『宇宙の戦士』
 すんげー面白い。ズィムの格好よさもさることながら、原作の設定やテーマを踏まえ切った上でエンターテイメントとして再構築し成功している。とんでもないアニメだ。
 ズィム軍曹が黒人だったんだけれども、声も見た目もキン肉マンだったのが笑った。

BASTARD!!
 原作は未読。
 どうなることかと思ったらオモロイやんけ!

『海賊仁義』
 2005年のVシネマ
 完璧な脚本と予算の足りない撮影が生み出した狂気のケミストリー! 酔っ払って突っ込み入れながらだらだら見てたんですが、途中から完全に見入ってました。
 書くことはいろいろあるんだけど面倒だ、とにかくみんな見よう。