5月12日(土)

 1.
 昨日は筋肉痛のせいか疲れて更新する前に寝てしまった。ここには昨日の日記を書く。

 2.
 ずっとコレばっか言ってるようだけど、精神的にグロい話を見たいならこの作品に限らずドラマに頼るのが安定している気がする。

 見ている自分の問題かとも思うが、アニメにはどことなく記号感がつきまとう。それは線の省略であったり、色味であったり、動作であったりと様々で、これらは本来キャラクタの発言とそれに連なる思想・思考とは直結しない筈である。つまりは、理論の上ではアニメであってもリアルに描けば描くほど現実の人間らしい虚像が立ちあがってくるはずなのだが、人間が物事を感受するには先入観というものが介在する。
 役者の演技を例にだせばわかりやすいと思うが、同じ発言にも上手い演技には説得力というものが宿る。一概だが、雑な演技は感情表現の省略である。省略された部分は受け手のさじ加減で補完されるか否かをゆだねるしかない。これは作画にとっても同じことで、アニメは実写と違い色が少ない。視覚においてそれだけ省略されていると言い変えることができる。動きについても同様で、現時点でアニメが実写の実体感に追いつくのは難しいとされる。(だからこそ、超常的なダイナミズムを重視した演出や、行動理念を研ぎ澄ませたキャラクタ性の担保ではアニメに軍配が上がるのだが)かなりざっくりと言うが、視覚のみに関して、アニメは実写と比べて鑑賞する際に脳が処理すべき情報が少なく、だからむしろ、感情移入するには実写を見る以上の精神的活動が必要なのではないかと考えられる。
 と書いてはみたものの前述した通りこれは視覚に限った話であり、声だけはどちらの媒体も生であるから、役者の巧拙によってまた視聴者にかかる負荷については差異があるだろう。特に、視覚的な省略が多い分声優は実写よりも演技力が必要であると言われている。このあたりは声優に関する演技論でさんざん言われており、事実ぼくも何度も目にしたことがある。その論の正当性はともかくとして少なくとも一理はあるように思える。

 それで最初の話に戻るが、上のような理由でいくらそれらしい世界をシナリオ上で構築されても、現状アニメには視覚的な制約がある以上、現実感という部分では実写にはかなわないのではないかと考える。どれほど緻密なシナリオを構築したとしても、だ。だからこそ、超自然的な設定はアニメでもてはやされるのであり、特撮があまり勢いがないのもこういうところに理由がある気もする。(そればかりでは当然ないが)
 アニメは汚いものなら汚いものだけを、綺麗なものなら綺麗なものだけを映すことができる。だがしかし実写はその両方を映さねばならなければならない。いや、どちらか一方を映そうとしてもどうしてももう一方が映りこんでしまうというほうが正しいだろう。だからこそ映像の限界を探求するためにクリエイターはアニメなら清濁違和感なく分配する、実写なら、清と濁のどちらかに振り切るという試みに苦心するのであって、それができるのはほんの一握りだろう。
(コッポラの娘が撮っていた『マリー・アントワネット』という映画が少し前にあったが、あれなどは映像的な美しさのみにほぼ重点を置いた映画だった)

 また話が反れた。嫌になる。
 ではなにを求めてアニメを見るか、なにを求めてドラマを見るか。ぼくにおいては前者には幻想を、後者には現実を求めたがるように思う。それは純粋に、どちらにおいてもそれを求めたほうが安定して充足を得られるからだ。だから『たぶらかし』のような、現実にはありえない職業を描くというかたちで異界性が打ちたてられている中でやっていることは超現実主義という話は、ドラマ鑑賞という点においてぼくの趣味に物凄くマッチしている、と言うことができる。(いや、特撮ももちろん大好きなんだけどね、現実的な視覚と非現実的な状況の齟齬はそこに必ず横たわるわけで)なにより冷静に考えれば「ありえへんやろ…」って職を「ああ、ありそう」と思わせた時点で勝ちだ。物語の質というのを最低条件にしても。
 多分この現実感が足かせとなるドラマという媒体において、ファンタジーの振り幅はかなり難しいからこそ、ドラマは刑事・探偵ものか人情ものが大きなシェアを奪われているのだろうと思う。

 ハリウッドなどの娯楽映画が絡むとまた違った話になるが、そのあたりの話も折にふれて書けたらなと思う。

 3.
 観たもの。

非公認戦隊アキバレンジャー』6話
 今回も神回だった。4話あたりから、それまでと比べて皮が三枚くらいむけた感じする。
 公式の戦隊パロディ特撮、という性質上、絶対こういう回くるよな、と思っていたが案外はやく来てくれた。しかも撮影所は妄想をパワーにかえるアキバレンジャーのいわばホームグラウンド。珍しく余裕しゃくしゃくで係長を翻弄する三人は楽しい。
 イエローのコスプレも相変わらず可愛かったし、ブルーが大きく成長、更には物語が動く伏線か、という物凄い濃密な回だった。(ただその点ジェットマンの大それた力のところはもうちょっと丁寧に書いて欲しいとは思った)
 これひょっとしたら博士ラスボスまである。
 
夏色キセキ』6話
 分裂しょ(ry
 今回今までで一番良かった。しかし特に書くことないや。

アクセルワールド』6話
 今回は、原作では外伝的な扱いの話らしいですね。これ卑屈キャラはハルユキばっかかと思ったけど、タクもリア充とは思えないくらいなかなか香ばしい。これからの活躍次第だけど、なんかタクはあんま好きにはなれない気がするなぁ。